広告主が押さえておくべきアフィリエイトサイト5種類と4つの集客方法を解説!

企業担当者がアフィリエイト広告を利用する際に、押さえておくべきアフィリエイトサイトの種類とサイトの集客方法を解説します。

そもそもアフィリエイト広告って何?という方は、下記の記事で図解を交えて詳細に説明しているので先にご覧ください。

アフィリエイト広告とは何か?を初心者でも分かりやすく解説【図解あり】

アフィリエイトサイトとは?

アフィリエイトサイトは、企業が提供している商品やサービスをサイト内で紹介することで収益化を行なっているWebサイトのことです。アフィリエイトサイト経由でユーザーが商品を購入するごとに、報酬を受け取ることができます。

ほとんどの場合、アフィリエイトサイト運営者は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)と呼ばれる、アフィリエイトサイトと広告主を仲介するサービスに自身が運営するアフィリエイトサイトを登録します。

そして、ASPに登録されている広告主の商品の中から、自身が運営しているアフィリエイトサイトで紹介できそうな商品を探して掲載します。

アフィリエイトサイトは5種類

アフィリエイトを行うWebサイトには様々なタイプがあって明確な区分はありませんが、本記事では5つの種類に分けて紹介します。

ポイントサイト

ポイントサイトとは、ユーザーがポイントサイト内の広告経由でアクションすることで、ユーザーにポイントが還元されるサイトのことです。ここでのアクションとは、資料請求や商品の購入、アプリのダウンロードなどで、予め広告主が定めています。

ユーザーが広告主の広告経由でアクションすると(資料請求やアプリダウンロードを行うと)、広告主はポイントサイトに対して広告費を支払います。そして、ポイントサイトが広告費の一部をポイントサイト利用ユーザーに還元する仕組みとなっています。

例えば、1アプリダウンロードあたり1000円を広告主がポイントサイトに支払うと定めていた場合、実際にアプリをダウンロードしたユーザーには100円分のポイントが付与されるといった具合です。

ポイントサイトはアフィリエイトサイトの一種なので当然、成果報酬型のビジネスモデルになっています。広告主は自分たちが定めた条件を、ポイントサイト利用ユーザーが満たした時にはじめて、ポイントサイトに広告費を支払います。

ポイントサイトで得られるポイントは、ポイントとして使えるだけでなく、現金に交換することもできるため別名「お小遣いサイト」と呼ばれており、手軽に始められる副業としても人気があります。

ポイントサイト「ハピタス」のトップページ

ポイントサイトの特徴は会員数が多いことで、有名どころでは最低数百万以上の会員がいます。多くのユーザーにリーチできることはもちろんのこと、ユーザーにもポイント還元のメリットがあるため、アクションを取ってもらいやすいことが強みです。

代表的なポイントサイトの一例

広告主がポイントサイトに広告掲載するメリット

  • 多くのユーザーにリーチすることができる
  • ユーザーにもポイント還元のメリットがあるため、アクションを取ってもらいやすい

広告主がポイントサイトに広告掲載するデメリット

  • ポイント目当ての会員も存在するので、成約率(資料請求後の受注率など)が低くなる恐れがある
  • 広告の掲載には、成果報酬にプラスで固定掲載費が必要なポイントサイトも存在する

比較サイト(ランキングサイト)

比較サイト(ランキングサイト)とは、その名の通り複数の商品やサービスを同ジャンル内で比較したり、ランク付けしているサイトです。

比較サイトとランキングサイトを明確に区分することは難しく、比較サイト内でランキング付けが行われている場合も多いです。商品の比較だけで終わってしまうと、結局どれが良いの?と思ってしまいますよね。そのためサイト運営者側も単純比較だけで終わらずにランク付をします。

人は自分で複数の商品情報を調べて比較することを面倒だと感じるので、他人がおすすめしている商品やランキング上位にある商品を購入します。

比較サイトやランキングサイトを訪れるようなユーザーは該当商品への購入意欲が高く、商品の特徴などを細かく吟味する傾向にあります。よって、一般的にサイトCVRが高くなります。

また、これは言わずもがなですが、ランキングされる商品の1位の商品が最も売れます。広告主は自社の商品やサービスが比較サイトの1位に表示してもらえるように、商品を魅力的に見せてアフィリエイターに交渉すべきです。

比較サイトはGoogleで「ジャンル名 + おすすめ」や「ジャンル名 比較」と検索すると様々な比較サイトやランキングサイトが表示されます。

代表的な比較サイトは「価格ドットコム」でしょう。比較サイトとしてはおそらく一番有名です。家電、クレジットカード、洋服、食品など様々なジャンルの商品が比較されています。

価格.comのクレジットカード比較ページ

価格ドットコムのように総合型の比較サイトもあれば、下記のように特定のジャンルに特化した比較サイトも存在します。

特定ジャンルの比較サイト一例

また、広告主が比較サイトを利用するメリット、デメリットは下記です。

広告主が比較サイト(ランキングサイト)に広告掲載するメリット

  • ランキングの上位に表示してもらえると、獲得件数を大きく伸ばせる可能性がある
  • 第三者が運営する比較サイトに上位表示されることで、商品やサービスへの信頼感を高めることができる

広告主が比較サイト(ランキングサイト)に広告掲載するデメリット

  • ランキング上位に表示してもらえなかった場合に、競合商品よりも劣っていると認知される懸念がある

個人サイト

個人サイトとは主に個人が運営しているブログのことを指します。個人ブログは無数に存在しており、趣味や日記的に運営している人もいれば、中には最初から収益化を狙ってSEO対策を行い、法人並みの集客力を誇る運営者もいます。

個人サイト運営者は記事内で自然な流れで商品を紹介して、アフィリエイト報酬を得るケースが多いです。美容系のブログを運営している方であれば美容系の商品を紹介していたり、転職経験が豊富な方は転職ノウハウを発信するブログを運営して、転職サイトを紹介するといった具合です。

広告主は、自社の商品と親和性のある情報を発信している個人サイトに積極的に提携を持ちかけるべきです。中でも、集客力の高い個人ブログとの提携を優先した方がいいでしょう。

一方で、個人ブログは数が多いことが特徴なので、集客力がそれほど高くないサイトと大量に提携することで、ロングテールキーワードを囲い込む戦略が取れます

ロングテールキーワードとは、検索エンジンでの検索数が少なく競争率が低いキーワードのことです。例えば、「化粧水」の検索回数は月間7万~8万回で、これはビッグキーワードと呼ばれます。大企業はじめ多くの企業がSEO対策を行い上位表示を狙うため、競争率が高く検索結果上位表示の難易度が高いです。

一方、「メンズ ニキビ 化粧水」の検索回数は月間500回程度で、「化粧水」に比べて競争率が低く、ロングテールキーワードと呼ばれます。個人サイトは影響力が出るまでビッグキーワードで上位表示を狙うことが難しいため、基本戦略はロングテールキーワードでの上位表示を狙うことです。

よって、影響力の大きい個人サイトとの交渉だけで終わらず、中規模以下の個人サイトにも提携を持ちかけることで、ロングテールキーワードを囲い込み、自社サービスへの集客を最大化できます。

また、最近ではブログ運営と並行してSNSでフォロワーを獲得し、インフルエンサーになっているブロガーも増えてきています。インフルエンサーの信用力を借りて自社商品をプロモーションしてもらうこともできるでしょう。

広告主が個人サイトに広告掲載するメリット

  • 大量の個人サイトと提携することで、ロングテールキーワードでの集客を見込める
  • SNS発信等でブログ運営者にファンがついている場合は、信用力を借りることで商品の訴求力を上げられる

広告主が個人サイトに広告掲載するデメリット

  • 良くも悪くも紹介方法は個人に委ねられるので、ブランド毀損が起きないようにコンテンツのコントロールを必要とする場合がある(例えば注目を引くためにデメリット訴求を多用されるなど)

PPC系サイト

PPC系サイトとは、広告でユーザーを集めているサイトです。PPC(ピーピーシー)とはPay Per Clickの頭文字を取った略称で、広告がクリックされるごとに広告費の支払いが発生する仕組みのことを指します。

SNS広告などもPPCを採用している媒体ですが、アフィリエイトにおいてPPCと言うと一般的には「リスティング広告」のことを指すことが多いです。リスティング広告は検索キーワードに連動した広告なので、狙ったターゲットを集客しやすいことがその理由です。

例えば、比較サイトを運営しているアフィリエイターは、どの化粧品にしようか迷っている人を集客したいはずです。リスティング広告であれば、「化粧品 比較」「化粧品 おすすめ」といったキーワードで広告を出稿することで、ターゲットドンピシャのユーザーを集客でき、商品の購入率を高めることができます。結果、アフィリエイターが儲かります。

加えて、アフィリエイターがリスティング広告を出稿する理由は、短期間でユーザーを集めることができるからです。

SEOサイトでユーザーを集めようとすると、検索エンジンに評価されるまでに何十記事と記事を執筆する必要があります。それでも、検索結果上位に表示されるかどうかは分からない不確実性の高い世界です。

一方で、PPC系サイトは広告費とランディングページがあればユーザーを集めることができます。売れるかどうかには、広告運用スキルやセールスライティングスキルが必要ですが、SEOよりははるかに簡単にユーザーを集められ、再現性も高いです。

よって、サイトCVRの高いサイトを構築できるアフィリエイターであれば、すぐにユーザーを集められるリスティング広告を使って収益化をしようとします。

PPC系サイトの場合、アフィリエイターは広告費(コスト)を支払う必要があるため、「広告費 < アフィリエイト報酬」となるように運用を行います。

広告主がPPC系サイトに広告掲載するメリット

  • 自社のリスティング広告では採算が合わないために出稿できていない、高単価なキーワードで広告を出稿してもらえる可能性がある
  • 広告で集客をするため、自社サイトへの流入数をすぐに増やすことができる

広告主がPPC系サイトに広告掲載するデメリット

  • 運営者はコスト(広告費)を回収しようとするので、広告主が意図しない紹介をされる恐れがある(過剰な訴求になっているなど)
  • 運営者はコスト(広告費)を回収しようとするので、同ジャンルであれば報酬単価が高い商品を積極的に売ろうとする力学が働く。積極的に紹介してもらえない場合、競合商品よりも劣っていると見える恐れがある

領域特化型サイト

領域特化型サイトとは、特定のジャンルに特化してハウツーやノウハウを提供しているサイトです。個人で運営している場合もあれば、法人が運営している場合もあります。

領域特化型サイトは、バーティカルメディアと呼ばれることも多いです。直訳でVertical=垂直なMedia=媒体という意味で、Verticalが領域特化のニュアンスを含んでいます。

例えば、今読んでいるこの記事を提供している「Z MARKETING」は、マーケティングに特化したハウツーやノウハウを提供している領域特化型サイトと言えます。

他にも有名どころだと下記のような領域特化型サイトがあります。

領域特化型サイト一例

  • キャリアパーク(大学生の就活情報を提供しているメディア)
  • 受験のミカタ(受験生に向けて勉強法や受験ノウハウを提供しているメディア)
  • マカロニ(グルメ情報を提供しているメディア)

領域特化型サイトの特徴は、1つのジャンルに特化しているため情報が深く専門的であることです。従って、その領域に興味関心のある濃いユーザーが集まってきます。

ジャンルとマッチした商品であれば、総合サイトに比べても商品に興味を持ってもらえる確率が高まるでしょう。広告主は広告掲載したい商品と、領域特化型サイトが扱うジャンルに親和性があるかを見て、親和性が高いと判断した場合は積極的に掲載打診を進めるべきです。

広告主が領域特化型サイトに広告掲載するメリット

  • ターゲットを絞ってアフィリエイト広告を出稿することができる
  • 専門性の高いサイトに紹介してもらうことで、自社商品の信頼度を上げることができる

広告主が領域特化型サイトに広告掲載するデメリット

  • ニッチなジャンルだとアクセス数が少なく、送客数を増やし辛い

アフィリエイトサイトの集客方法は4種類

ここまでアフィリエイトサイトの種類を説明してきました。種類は様々あれど、アフィリエイトサイトへユーザーを集める方法は限られています。

次は、アフィリエイトサイトへの集客方法を4つ紹介します。

SEOで集客

SEO(エスイーオー)とはSearch Engine Optimizationの頭文字を取った略称で、検索エンジンの検索結果において特定のWebサイトが上位に表示されるよう、Webサイトの構成や記事の内容を調整することを指します。一般的に「検索エンジン最適化」と呼びます。

つまりSEOは、検索をしているユーザーを無料で集める方法です。検索結果上位に表示されると何もしなくても安定的にユーザーを集められます。

一方で、上位表示をするためには、Webサイトの立ち上げから少なくとも半年から1年程度の時間が必要です。そのため、即効性はありません。

SNSで集客

TwitterやYouTube、Facebookなどで情報発信を行ってフォロワーを獲得し、サイトへ誘導する手法です。SNSで多くのフォロワーを獲得することができれば、サイトへの集客貢献は非常に大きいです。また、SNS経由で集客ができればGoogleからのサイトの評価も上昇して、結果的にSEOにも効果が望めます。

サイトの集客経路を分散させるために、SEOに加えてSNSを運用するブロガーやメディア運営者は多いです。一方で、SEOと同様にゼロから一定のフォロワーをすぐに獲得するのは難易度が高く、継続的に有益な情報発信を続ける必要があります。

広告で集客

その名の通り、広告を使ってユーザーを集める手法です。先ほどのアフィリエイトの種類で紹介したPPC系サイトは広告集客に該当します。

サイト立ち上げて間もなくても、すぐにユーザーを集めることができるのが最大のメリットです。デメリットは広告費がかかる点です。非常にシンプルですね。

メルマガで集客

顧客リストに対してメールを送信して、サイトにユーザーを集める方法です。メルマガで集客をするためには、ユーザーのメールアドレスの情報を取得している必要があります。

よって、既に何かしらのサービスを運営していて、顧客リストを保持していることが条件となります。いきなりゼロの状態から実施できる施策ではありません。

サイトの種類と集客方法は掛け合わせで考える

いかがだったでしょうか。アフィリエイトサイト5種類と、サイトの集客方法4種類を紹介してきました。

ここまでに紹介してきたサイトの種類と集客方法は、それぞれの掛け合わせで考えます。例えば、個人サイトがSEO集客に加えて、SNS集客やメルマガ集客を行っていたり、比較サイトがSEO集客に加えて、広告集客を行っているといった具合です。

アフィリエイターがどのようなアフィリエイトサイトを運営していて、どのようにサイトに集客しているかを知ることで、サイトに訪れるユーザーの質をある程度推測することができるので、広告主のアフィリエイト広告担当者は是非押さえておきましょう。

内容のまとめ

  • ポイントサイトは、ユーザーがポイントサイト内の広告経由でアクションすることで、ユーザーにポイントが還元されるサイト
  • 比較サイト(ランキングサイト)は、複数の商品やサービスを同ジャンル内で比較したり、ランク付けしているサイト
  • 個人サイトは、主に個人が運営しているブログ
  • PPC系サイトは、リスティング広告でユーザーを集めているサイト
  • 領域特化型サイトは、特定のジャンルに特化してハウツーやノウハウを提供しているサイト
  • アフィリエイトサイトの集客方法は主に4つで、SEO集客、SNS集客、広告集客、メルマガ集客が存在する