【即日できる】広告運用でCPAを改善する7つの方法

「CPAが高騰し過ぎて今すぐ改善しないとヤバい…」
「まだ広告運用に慣れていなくて、具体的な改善方法が分からない…」

広告運用を放っておくとCPAが徐々に高騰するなんてことは日常茶飯事です。上記のような悩みを抱えている運用初心者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、CPAが高騰してきた時に、まず最初に着手すべきCPAの改善手法を7つご紹介します。即効性のある施策を具体的に解説しているので、今日からCPAを改善するためのアクションが取れるようになります。

※本記事は一般的な広告運用の用語を理解している前提となります。

1. 媒体間で予算配分を最適化する

まずは広告運用の全体最適を考えます。複数の媒体で広告を運用している場合は、目標CPA以内で獲得できていない媒体の予算を止めて、獲得できている媒体に寄せます。非常にシンプルですね。

具体例を見てみましょう。

ある商品を目標CPA¥7,000で運用していて、下記のような数値結果が出ているとします。

LINEとTwitterのCPAが大きく目標を超えています。トータルのCPAはなんとか目標の¥7,000を下回ってはいますが、いつ上回ってもおかしくない状況です。

LINEとTwitterの広告費を止めて、その分の予算をFacebookとGoogleリスティングに回しましょう

LINEとTwitterは目標CPAを上回っているので出し続けるべきではありません。LINEとTwitterで広告を出し続けるよりも、その分の予算をFacebookとGoogleリスティングに使った方が全体のCPAは下げられる可能性が高いです。

アクションプラン

媒体ごとのCPAを算出して、目標CPAを上回っている媒体は止める。その分の予算を目標CPAを下回っている媒体に回す。

2. 媒体ごとで予算配分を最適化する

先ほどは媒体間の最適化を考えましたが、次は媒体ごとの最適化を考えます。先程の例でFacebookのCPAは¥5,000でした。

しかし、よく見てみるとFacebookは複数の広告セットを運用しており、広告セット単位で見るとCPAにばらつきがあることが分かります。

「リターゲティング」と「類似オーディエンス1%」の広告セットは目標CPAの¥7,000以内で獲得できていますが、「興味関心」の広告セットは目標CPAを大きくオーバーしてしまっています。

ここでも基本的な考え方は全体最適と同じです。目標CPA以内で獲得できていない広告セットの予算を止めて、獲得できている広告セットに予算を寄せます。

今回の例だと、興味関心の広告セットを停止してリターゲティングと類似オーディエンス1%の広告セットに広告予算を寄せた方が全体のCPAを改善する可能性が高いです。

リターゲティングの広告セットは予算を増やせば増やすほどリストが枯渇して広告効果が悪化する可能性が高いため、予算を増額した場合はCPAの推移を注視する必要があります。もしCPAが高騰した場合は、リターゲティングの予算を抑えて、類似オーディエンス1%に回しましょう。

アクションプラン

運用している広告媒体において、広告セット単位のCPAを算出し、目標CPAを上回っている広告セットは止める。その分の予算を目標CPAを下回っている広告セットに回す。

3. クリエイティブ(訴求)を変える

広告のクリエイティブはCPAを大きく左右します。1つのクリエイティブを作って終わりではなく、むしろ配信を開始してからどれだけクリエイティブの改善ができるかが勝負です。

改善を続けていると、“勝ちクリエイティブ”と呼ばれる他のクリエイティブと比べても突出した成果を上げるクリエイティブに出会うことがあります。この”勝ちクリエイティブ”を見つけることが運用担当者の腕の見せ所です。

例えば、あなたが社会人向けの英会話サービスを提供しているとして、下記4つのクリエイティブを作成したとします。

A. 外資系企業に転職できる英語力を身につける(外資転職訴求)
B. 3ヶ月でTOEICのスコアが200点UP(TOEICスコアアップ訴求)
C. 英語力を身につけてグローバル人材へ(キャリアアップ訴求)
D. ビジネスで使える英語力が身につく(仕事で活きる訴求)

A,B,C訴求がダメでもD訴求が刺さるといったケースが起こり得ます。

この場合、「ビジネスで使える英語力が身につく」が”勝ちクリエイティブ”ということになります。

どれだけ仮説を立てても、効果があるかは出してみるまで分かりません。刺さっていないことが分かれば、様々な角度から別の訴求を生み出してクリエイティブを作ることで、CPAを改善することができます。

アクションプラン

クリエイティブの数が少なくてCPAが高騰してしまっている場合は、別軸の訴求でクリエイティブを作成して広告を配信する。

4. ターゲティングに応じてクリエイティブを使い分ける

方法3では特定のターゲティングに対して、複数の訴求のクリエイティブを作成してCPAを改善する方法をお伝えしました。

次に、ターゲティングに応じてクリエイティブを出し分けることでCPAを改善する方法をご紹介します。

広告運用を行う際、ターゲティングを1つしか設定しないことはほとんどありません。基本的には複数のターゲティングを設定して、細かく広告配信を行うはずです。

ターゲティングが複数ある場合は、ターゲティングに応じてクリエイティブの訴求を変えることでCPA改善に繋げることができます。

例えば、下記のように興味関心ターゲティングには便益を押した訴求、リターゲティングにはキャンペーンや割引といった購入のハードルを下げるような訴求、既に会員のユーザーには新規プランのリリース訴求をしてLTVの向上を狙う、といった具合です。

ターゲティングによってユーザーの抱えている悩みも異なるため、クリエイティブの訴求を変えることは非常に有効的なアプローチとなるのです。

アクションプラン

今配信している広告のターゲティングを洗い出し、それぞれのターゲティングに最適な訴求のクリエイティブになっているか確認する。

5. LPとクリエイティブの一貫性を保つ

LPと広告クリエイティブの一貫性が保たれていることはCPAの結果に直結します。もし訴求が乖離していれば、LPのCVRが低下してしまうでしょう。

あなたが、「ビジネスで使える英語力が身につく」という広告に興味を示してクリックしたのに、遷移したLPのファーストビューで「外資系企業に転職できる英語力を身につける」というコピーが書いてあったらどう感じるでしょうか。

おそらく、自分は外資系企業に転職するつもりはないんだけど…と感じてLPから離脱してしまうでしょう。

ユーザーは広告クリエイティブで訴求されている内容に期待して、LPを見に来ています。そのLPで別の訴求がされていたら大きなギャップを感じてしまうのです。

よって、広告クリエイティブとLPの訴求はできる限り揃えることがCPAの改善に繋がります。理想系は訴求Aの広告には訴求AのLPを当てて、訴求Bの広告には訴求BのLPを当てることです。

工数を削減したい気持ちは分かりますが、成果を出したいのであれば訴求Aの広告に訴求BのLPを当てることは止めましょう。

アクションプラン

広告クリエイティブとLPの訴求が一致しているか確認し、一致していない場合は訴求に一貫性を出す。

6. ターゲティングを拡大する

現在配信している広告のターゲティングが狭すぎて広告効果が悪化している場合は、ターゲティングを拡大することでCPAを下げることができます。

ターゲティングが狭すぎる場合は、同じユーザーに広告が表示されすぎてユーザーに飽きられてしまっている可能性が高いです。どれだけ見込みのあるユーザーにターゲティングしていても、何度も表示されているとさすがに「もう分かったよ…」という気持ちになります。

同じ人に何度も表示されているかを確認するためには、フリークエンシーを確認しましょう。フリークエンシーは「特定の期間内に同じユーザーに何回広告を表示したか」を測る指標です。

1日に4~5回表示されているとフリークエンシーが高くなっている可能性があるため、ターゲティングを拡大することを試してみてください。特にリターゲティングを実施している場合に起きやすいです。

アクションプラン

CPAが悪化しているキャンペーンや広告セットのフリークエンシーが高騰しすぎていないかを確認する。特にリターゲティングはリストの枯渇によってCPAが高騰するケースが多い。

7. ターゲティングを縮小する

先ほどとは逆に、ターゲティングを縮小することでCPAを改善できるケースもあります。これは、ターゲティングの設定が広すぎる場合に有効です。

例えば、下記のようにリターゲティングを設定せず興味関心やデモグラフィックのみでセグメントされた広告のような場合です。

リターゲティングを含めて予算配分に変更しましょう。確度の高いユーザーに広告が配信されて、全体のCPAを下げることに繋がります。

CPAを下げるためには、リターゲティングから実施していくのが鉄則です。リターゲティングのような確度の高いユーザーに売れなければ、それよりもターゲティングの広いユーザーに売れる確率は低いためです。

アクションプラン

ターゲティングが広すぎてCPAが悪化している場合は、ターゲティングをもっと絞り込む。リターゲティングを配信していない場合はすぐに配信設定を行う。

内容のまとめ