Webライターをやりながらブログもできたほうが良いのかなと漠然と感じていませんか。たしかに、文章を書くWebライターの仕事をこなせるのであれば自分でブログ運営をして収益化できると良いですよね。
しかし、Webライターとブロガーは一見同じような職業に見えるものの、稼ぎ方や必要なスキルが異なります。同じ感覚でブログを始めると、「頑張っているのにお金にならない」「収益に繋がらない」と時間を無駄にしてしまいかねません。
本記事では、Webライター仲間のブログ運営の体験談やメディア運営に携わってきた経験を通じてWebライターがブログを運営するときのメリット・デメリットを紹介します。
Webライターとブロガーの違いや両立するためのコツについても解説しているため、ぜひ参考にしてください。Webライターで得た知識をブログでも発揮して、収入面もスキル面も飛躍的に伸ばしましょう。
目次
Webライターとブロガーの違い
Webライターとブロガーは「文章を書いて発信する」という点において共通しているため同じように感じる人もいます。しかし、2つの職業には違いがたくさんあります。
Webライターとブロガーの違いを表にまとめたので、確認しましょう。
Webライター | ブロガー | |
---|---|---|
仕事内容 | ライティング | ライティングを含むブログ運営 |
クライアントの有無 | あり | なし |
収益化方法 | クライアントから報酬を受ける | ブログ内に広告を掲載して、広告主から報酬を受ける |
収入の上限 | クライアントと契約した文字単価 | 上限なし |
収益化にかかる期間 | 即時(記事を納品したら) | 最短3ヶ月〜6ヶ月程度 |
必要なスキル | ・ライティング ・SEO |
・ライティング ・SEO ・Webマーケティング ・HTML・CSS ・アクセス解析 |
このように仕事内容から収益方法、必要なスキルなどに違いがあります。
Webライターがブログをやるメリット
Webライターとブロガーには違いがあるものの、「ブログを始めてみようかな」と考えるWebライターは少なくないでしょう。Webライターがブログをやるメリットは4つあります。
- 実績としてアピールできる
- アフィリエイトで収入源を増やせる
- SEO知識が深まる
- WordPressを使いこなせるようになる
ブログ運営を経験することで、Webライターとして大きく成長するきっかけづくりができます。4つのメリットについて確認していきましょう。
メリット①:実績としてアピールできる
ブログを実績としてアピールすることで、Webライターとしての案件を獲得できます。初心者Webライターがクラウドソーシングで案件を探すとき、当然ながら実績がない状態です。過去に書いた記事を提示するにも始めたばかりの頃は、提示できる記事もないでしょう。
しかし、ブログは紛れもなくあなたの書いた記事です。ブログを提示すれば、あなたがどれほどのSEO知識やライティングスキルを持っているのかクライアントは理解できます。
また、クラウドソーシングのプロフィールにブログのURLを載せておくことで、直接依頼が届くこともあるようです。「ブログ運営を⚪︎年続けている」こと自体もアピールにできます。
メリット②:アフィリエイトで収入源を増やせる
運営しているブログのアクセス数が伸びるとアフィリエイトで収入源を増やすことが可能です。Webライター以外の収入源を確保することで、収入を安定化させられます。
アフィリエイトとは、企業の商品・サービスをブログで紹介し、ユーザーに購入してもらえたら広告主から報酬を受け取れるシステムです。例えば、以下のような広告を出し、成果があれば報酬を受け取れます。
成果地点 | 1成果あたりの報酬額目安 |
---|---|
クレジットカードの作成 | 数千円 |
転職エージェントの登録 | 1万円程度 |
マッチングアプリの登録 | 2,000円程度 |
家電・ガジェットの購入 | 購入額の2~5% |
私の友人はブログを始めて半年程度で、月々3万円程度の収入が得られるようになったと言っていました。Webライターとしての収入だけだと物足りなく感じる人におすすめです。
メリット③:SEO知識が深まる
ブログ運営をしながら試行錯誤する中で、Webライターに求められるSEO知識が身に付きます。ブログでは、ただ文章を書いて公開しているだけでは収益化できません。広告をクリックしてもらったり、広告の商品・サービスを購入してもらわなければ広告主から報酬を受け取れないからです。
どうすればより多くのユーザーに記事を読んでもらえるのかは、SEOの真髄です。本気でブログを成長させるために、知識として知っているだけでなく実践でSEOを身につけられます。
このような経験をしていれば、メディア・サイトを運営するクライアントと対等に話し合えるようになります。例えば「成果が出ない記事をリライトしたい」と言われたときに、一緒に分析してリライトの方向性を考えていけるでしょう。クライアントの信頼を勝ち得て、次の仕事に繋げられるはずです。
メリット④:WordPressを使いこなせるようになる
ブログ運営で欠かせないWordPressが使いこなせるようになると、Webライターの仕事においても有利です。WordPressは多くのメディアやサイトで使われているコンテンツ管理システムのため、使い方を知っていると請け負える仕事の幅が広がります。
Webライターの書いた記事をクライアントが受け取ったあと、記事をそのままにしていては世の中に公開されません。WordPressに文章を入稿し、レイアウトを整えたり画像を入れたりしてインターネット上に公開されます。
つまり、「あとは公開するだけ」という状態までWebライターが請け負ってくれると、クライアントはとても助かります。その分単価が上がることもあるでしょう。
メディア運営をするクライアントと一緒に仕事をしてる時、Webライターを何人か集める必要がありました。その際、「記事をGoogleドキュメントで納品するWebライター」よりも圧倒的に「記事を書いてWordPressに入稿できるWebライター」が選ばれています。
ブログ運営をしていれば当たり前に行うWordPressの作業が、Webライターの世界では重宝されるのです。
Webライターがブログをやるデメリット
一方、Webライターがブログをやるデメリットもあります。勉強不足であったり、十分に時間をかけずに運営したりすると時間を無駄にしてしまうかもしれません。
Webライターがブログをやるデメリットは、主に4つあります。
- Webライターの仕事をする時間が減る
- SEOの知識がないと成果が出ない
- ブログの維持費用がかかる
- 低品質な記事を公開すると仕事が減る
安易にブログを始めると悪い部分が出てしまうため、あらかじめ確認しておきましょう。
デメリット①:Webライターの仕事をする時間が減る
ブログ運営を始めると、Webライターの仕事をする時間が減ってしまいます。特に、ブログの立ち上げには以下のような作業が発生し、時間がかかります。
- レンタルサーバーの契約
- ドメインの契約
- レンタルサーバーへWordPressを入れる
- テーマ(レイアウト・デザイン)の設定
慣れていればすぐにブログ開設できますが、初心者であれば3日〜1週間程度かかってしまうでしょう。その間、Webライターとしての仕事がストップしてしまうと当然収入もなくなってしまいます。Webライターとブログ運営の時間の配分を考えてブログ運営を始めましょう。
デメリット②:SEOの知識がないと成果が出ない
ブログ運営を始めてもすぐ収益が出るわけではなく、ある程度のSEO知識を持っていないと成果は出ません。なぜなら、収益を得るためには多くのユーザーに記事を見てもらう必要があるからです。つまり、検索エンジンで上位表示させられる記事を書く必要があります。
ブログ運営で収益化するには、早くて3ヶ月と言われています。初心者であれば半年〜1年程度かかっても不思議ではありません。毎日記事を書いても1円も収益が出なかったなんてこともあり得ます。
しかし、裏を返せばSEO知識について勉強してしっかり実践できれば、読まれる記事が書けるようになり、上位表示させられるようになります。Webライターとしてもスキルアップできるでしょう。
デメリット③:ブログの維持費用がかかる
ブログ運営には、維持費用がかかるため注意しましょう。ブログを運営するには、レンタルサーバーや独自ドメインの維持が必要だからです。
初期費用と月額費用を以下にまとめました。
初期費用 | 月額費用 | |
---|---|---|
レンタルサーバー | 3,000円程度 | 1,000円〜 |
独自ドメイン | 0円〜 | 1,200円〜 |
低額ではあるものの、年間25,000〜30,000円の維持費用が毎年かかってきます。Webライターとして独立したてであれば収入に波があり、大きな出費に感じるかもしれません。
あらかじめ年間25,000〜30,000円程度の維持費用がかかることを理解し、ブログ運営を始めるかどうかを判断しましょう。
デメリット④:低品質な記事を公開すると仕事が減る
低品質な記事を公開すると、Webライターとしての仕事の減少に繋がります。実績としてブログをクライアントに公開する場合、下手な記事だと「SEOを理解していない」「ライティングスキルが低い」と評価されるかもしれません。
ブログ初心者の中には「質より量」と記事を量産する人がいますが、Webライターと両立させるためには質にこだわることが大切です。ブログは営業時のポートフォリオとしてクライアントに見られるため、低品質な記事だと受注率も下がってしまいます。
クライアントに「仕事を任せたい」と思わせるには、どの記事を見られても問題がないように質の良い記事ばかりにしておくべきです。
結局、Webライターとブログはどっちがおすすめなのか?
結論をお伝えすると、Webライターもブログもどちらも両立してやることをおすすめします。Webライターとブロガーの仕事内容は異なるものの、共通している部分もたくさんあるからです。
Webライターとして成長しようとすればブログ運営にも役立ち、ブログ運営で成功しようと勉強すればWebライターとしての仕事の幅が広がります。両方の職業で収入の柱を立てることで収入の安定化にも繋がります。
ただし、ブログは収益化までに時間がかかってしまう点に注意しましょう。初めはWebライターの仕事でライティングスキルやSEO知識を習得し、記事を書くペースを掴んでいくことをおすすめします。
慣れてきた頃にブログにかける時間を増やしていけば、両立していきやすいです。
WordPressを使ったブログの開設については、以下の記事で具体的な手順を解説しています。
【ConoHa WING】ワードプレスの始め方を初心者向けに解説Webライターが本業とブログ運営を両立するコツ
Webライターがいきなり思い立ってブログ運営を始めても、両立させられずに断念するケースは少なくありません。実際、私の友人もWebライターをやりながら安易にブログを立ち上げたものの、続けられず断念していました。
ここでは、Webライターが本業とブログ運営を両立する3つのコツをご紹介します。
- まずはWebライターで収入の目処を立てる
- スラスラ書けるジャンルに絞る
- プロフィールを充実させて仕事の受注を狙う
これからブログも始めたいと考えているWebライターは必見です。
まずはWebライターで収入の目処を立てる
まずは、Webライターで収入の目処を立てましょう。ブログの収益化には立ち上げから3ヶ月以上かかります。その間無収入だと精神的に不安なため、Webライターとしての収入を安定化させることに集中しましょう。
Webライターは、記事の発注を受けて納品できればすぐに報酬を受け取れます。そのため、文章を書くモチベーションを保ちやすいです。
ある程度Webライターの仕事に慣れ、収入も安定してきた頃には1記事書くことに対する抵抗感はなくなっているでしょう。無理して両方を頑張る必要はありません。まずはWebライターで収入の目処を立て、慣れてきた頃にブログ運営を始めると両立しやすいです。
スラスラ書けるジャンルに絞る
スラスラ書ける得意ジャンルに絞ってブログを書きましょう。なぜなら、ブログで書いた記事はクライアントに得意なジャンルだと認識されやすいからです。これからWebライターとして受注したいジャンルに絞れば、ブログをポートフォリオとして活用しやすくなります。
また、スラスラ書けるジャンルに絞ればリサーチが少なく済み、ブログにかける時間を短縮できます。例えば、以下のようなジャンルであれば、すでに持っている知識や経験でブログ記事を作成できるでしょう。
- 前職に関係あるジャンル(ITや金融、不動産など)
- 経験したことのあるジャンル(ダイエットや転職、マッチングアプリなど)
- 好きなこと・興味のあること(美容や筋トレ、旅行など)
逆に、徹底してリサーチしないと書けないジャンルだと、1記事書くために大変な労力と時間がかかってしまいます。気軽に楽しく書けるジャンルに絞ると、ブログ運営の負担を軽減できるためおすすめです。
プロフィールを充実させて仕事の受注を狙う
ブログにプロフィールページを作り、Webライターとしての仕事の受注を狙いましょう。SEO記事を書いているだけだと、あなたの経歴や人柄、実績が伝わりづらいからです。Webライターの仕事をブログから受注するには、以下のような内容をプロフィールに盛り込むと良いです。
- 職歴・経歴
- 過去の受注実績
- 得意ジャンル
- 希望の報酬単価
- 人柄のわかる内容(好きな言葉や大切にしていることなど)
- 問い合わせ先(メールアドレスやSNSアカウントなど)
「美容系 Webライター」「医療系 Webライター」などの「ジャンル+Webライター」のキーワード検索で、プロフィールページを上位表示させられればWebライターとしての仕事が入りやすくなります。ぜひ、実践してください。
Webライターがブログのジャンル・内容で迷った時の決め方
Webライターはクライアントからジャンルやテーマを指定されて記事を受注するため、いざブログのジャンルや内容を決めようとすると悩んでしまうかもしれません。もし、Webライターがブログのジャンルや内容で迷ったら、以下の3つのポイントをおさえましょう。
- 好きなこと・経験したことに絞る
- 収益化できるジャンルを選ぶ
- 人柄をアピールできる内容にする
順番に確認し、あなたにふさわしいブログのジャンル・内容を決めましょう。
好きなこと・経験したことに絞る
まず、あなたの好きなことや経験したことに絞りましょう。興味や関心のあるジャンルに絞れば、楽しくブログ運営を続けられるためです。具体的には、以下のような観点からジャンルを決めましょう。
- 自分の興味や関心がある
- リサーチ自体が楽しいと思える
- スキルや知識がすでにある
- 経験したことがある
中でも経験したことのあるジャンルは、オリジナリティのある記事が書けるためおすすめです。失敗でも成功でも、あなたが経験した「体験談」にユーザーは強く興味を引かれます。
あなたの経験を活かせるジャンルにすることは、ブログ成功の第一歩と言えるでしょう。
収益化できるジャンルを選ぶ
ブログの収益化とWebライターとしての収益化の両方が叶うジャンルを選びましょう。
まず、ブログの収益化という観点において、アフィリエイトをどのジャンルで始めるかが重要です。初心者でも取り組みやすく、収益化しやすいジャンルは以下の通りです。
- 恋愛・結婚(マッチングアプリや結婚式場など)
- インターネット回線
- キャリア・転職
- 不動産・引越し
- 美容(脱毛・エステなど)
- 物販
あなたが挑戦したいジャンルでアフィリエイトできるかどうかは、アフィリエイトASP「A8.net(エーハチネット)」で確認しましょう。
また、Webライターの収益アップも同時に目指すべきです。ブログ運営が本業のWebライターの仕事に繋がれば、よりブログ運営にやりがいを見いだせます。
Webライターとしての収益化を考慮するのであれば、Webライターにおける得意ジャンルをブログでも書きましょう。クライアントは、ブログの内容をあなたの得意ジャンルとみなすためです。
例えば、クラウドソーシングのプロフィールに「金融系が得意」と書いているにもかかわらず、運営しているブログのテーマがダイエットであれば矛盾を感じさせてしまうでしょう。
Webライターとしての実績をアピールするために、ブログにおいてもWebライターにおける得意ジャンルを選ぶことをおすすめします。
人柄をアピールできる内容にする
人柄をアピールできる内容にしましょう。ブログの記事を通じて人柄をアピールできれば、目に止まったクライアントから仕事の依頼がくるからです。
具体的には、体験談を盛り込むと人柄をアピールできます。たとえ失敗談だったとしても、努力する姿や真面目に取り組む様子が伝われば「仕事を任せられそう」と思ってもらえます。
一方で、過激な発言は控えるようにしましょう。なぜなら、トラブルを引き起こしそうとマイナスなイメージを持たれる可能性があるからです。例えば、政治や宗教に関する内容や有名人に対する暴言、周りの人に対する悪口はマイナスポイントと受け止められます。
一緒に仕事をしたいと思ってもらえるようなブログ内容になるよう心がけましょう。
内容のまとめ
Webライターとブログはどちらも両立することが可能です。ブログを見たクライアントが仕事を依頼してくれたり、クライアントへ記事の質をアピールできたりと相乗効果が期待できます。
ただし、両方に同じだけ時間を割こうとすると、「時間が足りない」「頑張っているのにお金がない」といった状態に陥りかねません。
ブログだと収入を得るまでに時間がかかってしまうため、Webライターの仕事で収入を安定させたりライティングのノウハウを身につけたりすると安定した働きができます。Webライターの仕事で稼ぎがあるほうが精神的にも安定するでしょう。
ブログを始める際は、あなたの好きなことや経験したことのあるジャンルに絞り、質の高い記事を公開するよう心がけてください。Webライターとしての仕事も獲得できるブログを目指しましょう。
【ConoHa WING】ワードプレスの始め方を初心者向けに解説