ランディングページが必要なことは分かったけれど、いざ作ろうと思ったら何をLP内の文章として書けばいいか分からないと感じるかもしれません。
初心者がゼロから自分で考えて作ろうとするとかなりの時間がかかりますし、作れたとしても方向性が間違っていて成果が出ないかもしれません。
大事なことは全てを自分でやろうとするのではなく、「成果の出る型を知ること」です。
成果が出るLPの構成を知ることで、車輪の再発明をする必要がなくなります。
本記事ではランディングページの構成を作る上での基本的な考え方や、具体的に売れるランディングページを作るための構成をお伝えします。
目次
ランディングページの構成の考え方
まず最初にランディングページの構成を作っていく上での考え方についてお伝えします。
改めて整理すると、ランディングページを作る目的は「商品を売ること」です。つまり、ランディングページを読み終えた時に、ユーザーにこの商品を買いたい!問い合わせしたい!と思わせなければいけません。
この前提を踏まえると、ランディングページを上から下に読み進むにつれて、ユーザーの購買意欲が上がっていくような構成にすることが必要最低限の条件になります。
まだ購買意欲の低いLPの冒頭で料金の説明をされても購入しようとは思わない訳ですね。
では、どうすれば徐々に購買意欲を高めるような構成にできるのか、次のセクションで説明していきます。
売れるランディングページの基本構成(9つの要素)
売れるランディングページを作るために押さえておくべき構成について説明します。
結論からお伝えすると、構成要素は全部で下記9つあります。
1. ファーストビュー
2. ペルソナへの共感
3. 解決策(ベネフィット)の提示
4. 商品の特長
5. 実績・お客様の声
6. 競合との差別化
7. サービス利用までの流れ
8. クロージング
9. FAQ
上から順番に解説していきます。
1. ファーストビュー
ファーストビューの目的は商品が誰のためのどんな商品かを一目で理解してもらうことです。ここでユーザーの期待していたものと乖離していたり、上手く伝えられなかった場合、LPから離脱されてしまいます。
当然ながら、離脱されるとファーストビューより下は読まれません。どれだけ立派なコピーを書いていたとしても読まれなければユーザーの購買意欲を高めることはできないのです。
下記のようにファーストビューを見ただけで誰のためのどんな商品かをイメージできることが大切です。
ファーストビューを構成する要素は下記の4つです。
1. メインコピー
→ 一目で人を惹きつけるような魅力的な1文を記載します。そのサービスを使うことでどんな素晴らしい未来が待っているのかを訴求しましょう。
2. サブコピー
→ メインコピーだけでは伝えきれない詳細を補足する1文を記載します。メインコピーよりもより具体的な説明になるように心がけると良いでしょう。
3. 権威付け(任意)
→ 実績や客観的事実を訴求することで、ユーザーに安心感を与えます。
4. アクションボタン(任意)
→ 「購入」や「問い合わせ」のようなボタンを設置することで、コンバージョンへと繋げやすくなります。
また、合わせて良いキャッチコピーをつけるためのポイントについても解説します。
2. ペルソナへの共感
この要素では、ペルソナ(LPのターゲットとするユーザー)の抱えている不安や悩みを列挙して共感を得ます。「この商品は自分に必要だ」と自分ごと化してもらうことが目的です。
悩みや不安の抽象度を上げすぎると、当たり障りのない訴求になってしまうため、具体的に書くことがポイントです。
ペルソナが抱えている悩みや不安がいまいち鮮明にイメージできない場合は、ユーザーインタビューやアンケートを通じて、悩みの情報を収集するのも一つの手です。
3. 解決策(ベネフィット)の提示
商品を購入することによって、ユーザーにどんな素晴らしい未来が待っているのかを訴求します。ユーザーに購入後の姿をイメージしてもらうことで、この商品は購入するに値すると思ってもらえます。
もちろん、商品が良いものであることは大前提ではありますが、商品を使うことのメリットは余すことなく伝えましょう。
ここで良くある過ちは、商品の特長や機能面を訴求してしまうことです。
例えば、あなたがダイエットを目的としたパーソナルジムを運営していたとしましょう。サービスの特長は専門のトレーナーがマンツーマンで指導をしてくれることです。
機能面を訴求した場合と、解決策(ベネフィット)を訴求した場合を見てみましょう。
✖️ 専門のトレーナーがマンツーマンで指導します
◯ 専門のトレーナーが伴走するので挫折せずに痩せられます
ユーザーがサービスに求める究極的なゴールは「痩せること」です。痩せられるのであれば、マンツーマンであろうが一般的なジム形式であろうが、なんならサプリメントでもいい訳です。
4. 商品の特長
解決策(ベネフィット)の提示をした後は、解決策の根拠となる商品の特長を訴求します。「確かにこのサービスなら私が求めるゴールを達成できそうだ」と思ってもらることが目的です。
商品の特長をたくさん説明したくなる気持ちは分かりますが、多すぎると文章が冗長になって離脱につながってしまうため、2~4個程度を目安にしましょう。
例えば、先ほどのパーソナルジムの例で説明すると、下記のような特長が考えられます。
・専属トレーナーが栄養管理やトレーニングをマンツーマンでサポート
・週1回のトレーニングで済むので、無理のないスケジュールを組める
・ウェアやタオルはレンタル可能なので、ジムには手ぶらで通える
様々なダイエットを試してみたけれど、怠け癖があってどれも長続きしなかったという悩みを持っているペルソナに刺さりそうな特長ですよね。
5. 実績・お客様の声
基本的にユーザーはWebサイトに掲載している内容には懐疑的です。ユーザーのITリテラシーも向上しているため、「どうせ良いことしか書いていないんだろう」と思われてしまいます。
これを少しでも解消するために、客観的な事実やお客様の声を入れることでユーザーに安心感を与えることができます。
実績とは、例えば下記のようなものが考えられます。
- 累計利用者数
- 業界シェアNo.1
- ユーザー満足度
- リピート率
- ◯◯が監修
お客様の声は、ユーザーインタビューを行なってコメントの一部をLP上に掲載します。
サービス開始当初では訴求することは難しいですが、利用者が出てきたタイミングで積極的に客観的な事実や第三者の評価を掲載していきましょう。サービスに信頼感が生まれるので、LPのコンバージョンレートも改善する可能性が高いです。
6. 競合との差別化
ユーザーの悩みを解決する商品はあなたの商品だけではありません。他にも数多くの商品が市場にはひしめき合っています。もし、その業界にあなたしかプレイヤーがいないとしたら、それはそもそもニーズがないという可能性が高いです。
多くのユーザーも何種類かの商品を比較検討した上で最終的に購入する商品を決めます。価格.comのような比較サイトが世の中にたくさんあることからも、このことは明らかです。
よって、自分たちの商品が他社の商品と比べてどう優れているのかを訴求しましょう。他社商品よりも優れている点こそがユーザーが商品を購入する理由になります。
7. サービス利用までの流れ
ここまで読み進めていれば、ユーザーの購買意欲はかなり高くなっています。ユーザーが商品へ強い興味を抱いたところで、購入までの流れを説明しましょう。
購入したいと思っても、この後どのような手続きを取ればいいか分からないとユーザーは不安に感じてしまい離脱につながります。
詳細は購入や問い合わせ後のメールで説明すれば良いので、LP上では簡単な流れを3~5程度のステップで説明すればOKです。
8. クロージング
ここまで読み進めていれば、ユーザーの購買意欲はかなり高くなっています。もちろん、購入してくれる人もいるとは思いますが、さらに多くのユーザーに興味を持ってもらうためにクロージングを用意します。
クロージングとは最後の一押しとなるような言葉と一緒にアクションボタンを設置することです。
魅力的なクロージングを構築するためのテクニックを3点お伝えします。
1. 保証をつける
ユーザーは常に「この商品を買っても大丈夫かな」と不安に思っています。誰もが買って後悔をしなくないのは当然です。
この不安を和らげるために商品に保証をつけて不安を払拭し、購買を促進します。特に高単価な商品で保証をつけている商品が多い傾向にあります。
例えば、下記のような例が挙げられます。
- パソコンの修理◯年間保証
- スクールの最初の◯日間は受講料全額返金保証
- 広告の成果保証(これだけの成果が出て初めて広告費が発生しますという契約形態)
注意点として、限りなく保証している事象の発生数が少ないことを確認した上で保証をつけないと、損失が大きくなります。保証の発生頻度を折り込んだ上で実施するかを検討しましょう。
2. 特典をつける
特典をつけることで、商品を購入することの「お得感」を醸成します。商品の利用に関連するものを特典としてプレゼントすることが一般的です。そうでないと、あまり特典のありがたみを感じてもらえないでしょう。
例えば、下記のような例が挙げられます。
- CDの初回版特典(初回版にのみ収録された楽曲やグッズ等の特典がつく)
- ポイントが通常の◯倍になる特典
- スポーツ観戦の来場者にグッズをプレゼント
3. 限定にする
限定訴求はユーザーに「今買うべき理由」を与えることができます。人はよほど緊急のことでない限り、意思決定を先延ばしにします。先延ばしされると、結果的に商品を購入しない人もたくさん出てきます。
これを防ぐために、時間や数に制限を設けて「◯月◯日までに買えば◯%OFF」「先着◯個限定」といった限定訴求を行うのです。ふと日常的に使っているものだけで考えてみても、多くの商品やサービスで限定訴求が行われているのがイメージできるはずです。
- Amazonセール
- ホテルの残り何室表示
- スーパーでもらえる期限付きのクーポン券
- お正月セール
- フードデリバリーの初回限定クーポン
など、挙げればキリがありませんが、限定訴求がいかに購買促進に効果的なのかが分かるかと思います。
9. FAQ
最後はFAQです。よくある質問をQ&A形式で記載したものですね。
FAQは購買意欲の上がっているユーザーの最後の疑問点を払拭することで、購入の不安をなくすことが目的です。
LPの本文に記載していないけれど、ユーザーが疑問に思いそうなことがあればFAQに記載するようにしましょう。ちょっとした疑問でも、「また時間がある時に調べてみよう」と思われて離脱されます。
情報設計を作成しよう
ここまで売れるランディングページに必要な構成要素を説明してきました。LPの構成が分かったところで、次は実際にLPの制作過程に入っていくと思います。
まず最初に作るべきなのが情報設計です。情報設計とはつまりLPのライティングのことです。いきなりデザインを作り始めるのではなく、先に文章で構成を作成します。
情報設計を作るためのツール
ツールはこれを使えばいいという正解はありません。Excel / Word / PowerPoint / Google関連のツールなど様々です。会社で指定されているツールがあればそれを使えばいいですし、なければ自分が普段から使い慣れているものを使うといいでしょう。
おすすめはWordもしくはGoogleドキュメントです。縦長の文章を書くのに適していることに加えて、レイアウトも作りやすいです。
情報設計でLPのレイアウトも決める
情報設計では単にライティングを行うだけではなく、LPのレイアウトと情報の優先順位を視覚的に分かるように作成します。
LPのレイアウトとは情報を横並びにする、縦並びにするといった情報の配置のことです。情報の優先順位はどのテキストを目立たせるかを示すもので、フォントのサイズや太さを指定することです。
見たほうが早いと思うので、サンプルを用意すると下記のような感じです。
この情報設計を見るだけで、レイアウトに関する下記の情報を読み取ることができます。
- ファーストビューにはメインコピーとサブコピーに加えて、権威付けとアクションボタンがある
- 特長は3つあって、横並びにする
- お客様の声は3つあって、縦並びにする。
- お客様の声セクションの名前や年齢情報はフォントサイズを上げて情報の優先順位を上げる
- サービス利用までの流れは3つあって、横並びにする
- 各セクションの見出しの優先順位は高く、目立つデザインにする
ここまで情報が作り込まれていると、デザイナーもデザインの制作に取り掛かりやすくなり、何よりもマーケター(ディレクター)とデザイナーの間で認識のズレが起こりにくくなります。
「ここはこういうデザインにして欲しかった…」とデザインが出来上がってから修正を依頼することになると、工数が増えてリリースが遅れてしまいかねません。
よって、情報設計の段階からレイアウト構成まで作り込むのがポイントです。
内容のまとめ
- ランディングページの構成の考え方で押さえておくべき点は、ランディングページを上から下に読み進むにつれて、ユーザーの購買意欲が上がっていくような構成にすべきということ
- 売れるランディングページの構成に必要な9つの要素
- ファーストビュー
- ペルソナへの共感
- 解決策(ベネフィット)の提示
- 商品の特長
- 実績・お客様の声
- 競合との差別化
- サービス利用までの流れ
- クロージング
- FAQ
- 情報設計とはLPのライディングのこと
- 情報設計を作成するのにおすすめのツールはWordかGoogleドキュメント
- 情報設計では単にライティングをするだけではなく、レイアウトも決める