アフィリエイト広告を実施していると、アドアフィリエイトという言葉に出くわすことがあります。アドアフィリエイトは、一般的なアフィリエイトと何が違うのか?
仕組みからやり方、広告主がアドアフィリエイトを利用するメリットまで解説していきます。
目次
アドアフィリエイトとは?
アドアフィリエイトとは、アフィリエイターが自身で広告を配信してアフィリエイトサイトへ集客をする手法です。「アド」とはadvertiseの略称で広告のことを指します。また、アドアフィリエイトを省略して「アドアフィ」と呼ぶことも多いです。
普通のアフィリエイトとは何が違う?
ここで言う普通のアフィリエイトとは、SEOで集客をするアフィリエイトサイトのことです。
結論、SEOアフィリエイトもアドアフィリエイトもアフィリエイトという仕組みを利用していること点では同じです。サイトへの集客方法が異なります。
一般的な個人ブログ等は、SEOで上位表示をすることでサイトに集客をしていますが、アドアフィリエイトは広告を使ってサイトに集客をしています。違いはそれだけです。
アフィリエイトサイトの集客方法
アフィリエイトサイトへ集客する方法は大別すると下記4つ存在します。
- 広告を使って集客
- SEOを使って集客
- SNSを使って集客
- メルマガを使って集客
それぞれ言い換えると下記のような形になります。
- アドアフィリエイト
- SEOアフィリエイト
- SNSアフィリエイト
- メルマガアフィリエイト
何も難しいことはありません。単にアフィリエイトサイトの集客手法の違いだけということを分かって頂けたのではないでしょうか。
アフィリエイトサイトの種類や集客方法の詳細を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
広告主が押さえておくべきアフィリエイトサイト5種類と4つの集客方法を解説!アドアフィリエイトのメリット
では、アフィリエイター観点から見たアドアフィリエイトを実施するメリット・デメリットを見ていきましょう。
成果を出すまでのスピードが速い
まず1つ目は、成果を生むまでのスピードがSEOやSNSに比べて格段に速いです。広告を出すだけでサイトに集客ができてしまうので、アフィリエイトサイトさえ存在すれば、1時間もあれば集客ができてしまいます。
アフィリエイトサイトが本当にコンバージョンに結びつくコンテンツなのかを検証したい場合、SEOをゼロから開始すると少なくとも半年程度は掛かってしまいます。しかし、広告を出せば1~2日程度でコンバージョンを生むコンテンツか否かを判断することができます。
改善サイクルを速く回せるため、広告予算を確保できるアフィリエイターに取っては嬉しい手法です。
再現性高く利益を生み出す仕組みが作れる
2つ目のメリットは、再現性高く利益を生み出す仕組みが作れることです。「再現性高く」という点がポイントです。
アフィリエイトサイトでは、収益を生み出すためにサイトへユーザーを集客することが何よりも重要です。アドアフィリエイトなら、広告という再現性の高い手段で集客を実現できるのです。
SEOやSNSの場合、コンテンツの質が高くても成果が出るまでに時間がかかったり、そもそも成果が出ない可能性すらあります。自分たちのコントロール外で決まる要素が多すぎて、再現性が低いです。
アドアフィリエイトで利益を出すためには、例えば、報酬単価が1万円の商品を紹介するアフィリエイトサイトを作った場合、広告費1万円以内で成果を発生させる必要があります。
もし一度利益を出せる体制を構築することができれば、ユーザーが枯渇したり競合環境が悪化するまでは、何もしなくても利益を自動で生み出すことができます。
利益を出すまでにやるべきことは大きく下記の3点です。
- ニーズが存在する市場の選定
- 高いCVRが出せるアフィリエイトサイトの制作
- 広告運用
市場の選定を間違っていたり、アフィリエイトサイトのCVRが低い場合は、すぐに自分たちの手で改善して軌道修正できるのも、アドアフィリエイトの良い点です。広告で集客をするからこそ最短で検証を行い、最適解を見つけるために改善を進められるのです。
無限にリーチを伸ばせる
最後3つ目のメリットは、(ほぼ)無限にリーチを伸ばせるという点です。リーチとは広告に接触した人数のことです。アドアフィリエイトの場合、広告費を増やせばリーチを伸ばすことができます。
リーチを拡大すればするほど、広告効果は悪化していきますが、構造的には広告媒体が抱えるユーザー数まではリーチを拡大できます。
一方、SEOの場合は、上位表示されているキーワードの検索数に依存してしまいます。それ以上リーチを増やすためには、他のキーワードが上位表示されるのを待つしかありません。
アドアフィリエイトのデメリット
次は、アドアフィリエイトのデメリットを見ていきます。
広告費が発生する
これは言わずもがなですが、アドアフィリエイトを実施するには広告費が必要です。
市場選定を間違ったり、CVRの高いアフィリエイトサイトが作れなかった場合、広告費だけが積み重なっていくので、一定の損失を許容できるだけの資金力が必要になるでしょう。
そのため、資金力のない個人はなかなか実施することが難しいです。
最低限の広告運用スキルが必要
アドアフィリエイトを始めるためには、広告運用を自分で行う必要があります。任せられる人がいる場合はいいのですが、自分でゼロから始める場合は広告運用の方法を学ぶ必要があります。
専門的な用語も多いため、慣れるまでに少し時間がかかります。広告を出し始めるまでであれば、参考サイト等を使って見よう見まねでできるかもしれませんが、広告運用は広告を出し始めてからの方が重要です。
広告効果を見ながら常に改善をしなければいけません。アドアフィリエイトを実施するのであれば、広告運用に一定の時間を割く必要があることは理解しておきましょう。
参入障壁が低いので、競争率が高い
メリットでも説明しましたが、アドアフィリエイトは極論を言えば、アフィリエイトサイトと広告運用のスキルがあれば誰でもできてしまいます。つまり、参入障壁が低いです。
参入障壁が低いということは、競争率が高いということです。せっかく儲かる市場を見つけても、その噂を聞きつけた競合他社がすぐに参入してきて、旨味はすぐになくなるでしょう。
先週まで利益を生み出していたのに、今週になるとほとんど利益が出なくなったという自体も起こり得ます。このような激しい競争環境であることを理解した上で参入しましょう。
アドアフィリエイトができる広告媒体
アドアフィリエイトが実施できる媒体は、基本的には運用型広告です。タイアップ広告のような予約型広告では、媒体側の厳正な審査が入るため、アフィリエイトサイトのような自社サービスを持たない案件は通過しない可能性が高いです。
とは言え、最近では運用型広告でも審査が厳しくなっているため、審査に落ちる可能性があります。
上記を踏まえて、アドアフィリエイトができるのは下記のような媒体です。
- YouTube
- LINE
- SmartNews
- Gunosy
- TikTok
アドアフィリエイトのやり方
アドアフィリエイトの仕組みが分かったところで、具体的にゼロからアドアフィリエイトを開始したいと思った時の手順を解説していきます。
ステップ1:市場選定をする
まず最初に市場(ジャンル)を選定します。アドアフィリエイトはコストが発生するため、報酬単価が高い案件でないと利益を出しづらいです。
報酬単価が高いジャンルの代表例としては、転職・クレジットカード・保険・美容などがあります。また、すぐにコンバージョンに結びつける必要があるため、既にニーズが顕在化されている市場である必要があります。
価値がまだあまり理解されていないような商品は、まず価値を理解してもらうところから始めないといけないため、広告費がかさみます。
ステップ2:アフィリエイトサイトを制作する
ジャンルを決めたらアフィリエイトサイトを制作します。アフィリエイトサイトのCVRを上げるためには、出来るだけサイトに商品の検討層を呼び込むことがポイントです。
商品の検討層は購入前に他の商品と比較検討をしている場合が多いため、比較サイトやランキングサイトは最適です。
例えば、Googleで「化粧品 比較」と調べるようなユーザーは化粧品を買うことは決めていて、どの化粧品ブランドにするかを迷っています。実際に「化粧品 比較」で検索すると、化粧品の比較サイトやランキングサイトが広告で出てきます。
これらはアフィリエイトサイトです。このように、購入に近いユーザーを狙ったサイト設計にすることが成果を生むためのポイントです。
比較・ランキングサイトの作り方は下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
【WordPress】比較・ランキングサイトの作り方を解説!おすすめのテーマも紹介
とはいえ、アフィリエイトサイト作成は初心者にはハードルが高く、慣れてない人は2~3ヶ月の時間がかかってしまうかもしれません。
そんな方には、アドアフィリエイト用のサイトを制作してくれる「Commit PPC」がおすすめです。制作を担当するのは実績のあるプロアフィリエイターなので、アドアフィリエイトで壁となる「広告審査」に通りやすいサイト設計にしてもらえます。
料金も10万円とリーズナブルなのでぜひ検討してみてください。
ステップ3:広告を出稿する媒体を決める
次に広告を出稿する媒体を決めます。先ほども媒体の一覧を紹介しましたが、ユーザーのニーズをピンポイントで捉えられるのは検索広告です。
Google検索はユーザーのニーズそのものです。ステップ2で紹介したように「化粧品 比較」で検索するユーザーは一定数存在します。このようなニーズに向けてピンポイントで広告を出せる点が大きなメリットです。
検索広告以外を利用する場合でも、細かくターゲティングを設定してから配信をしましょう。
出稿する媒体が決まったら、広告アカウントを作成します。広告アカウントは無料で作ることができます。
ステップ4:広告を出稿する
広告アカウントの作成ができたら、広告を出し始めます。広告を出し始める前に必ず「目標とする獲得単価」を定めましょう。
目標とする獲得単価は下記で決まります。
「取り扱う案件の報酬単価」×「承認率」
報酬単価1万円で承認率が80%であれば、1コンバージョンあたりの期待値は8千円です。
報酬単価2万円で承認率が30%であれば、1コンバージョンあたりの期待値は6千円です。
期待値よりも低い金額で獲得できなければ、利益を出すことはできません。
ステップ5:利益が出るまでひたすらに改善
広告を出し始めたら、目標の獲得単価で獲得できるまでひたすら広告の改善やアフィリエイトサイトの改善を進めていきます。
ある程度改善をしても利益が出ない場合は、市場選定を間違っている可能性もあるため、別の市場に変えることも検討しましょう。
広告主がアドアフィリエイトを利用するメリット
最後に、広告主観点からアドアフィリエイトを行うアフィリエイトサイトと提携するメリットを見ていきましょう。
広告主がアドアフィリエイトサイトと提携するメリットは、「リスクなくコンバージョンを最大化できる」ことです。SEOサイトは検索キーワードの大きさに集客力が依存してしまいますが、アドアフィリエイトの場合はアフィリエイターが広告費を増やせば、その分集客を拡大することができます。
そのため、短期間で大幅に集客を増やせる可能性があります。広告主自身は成果が発生するごとに報酬を支払えばいいので、設定した報酬単価以上に広告費を支払う必要はありません。
デメリットを挙げるとすれば、広告主が意図しない訴求で広告が出される可能性があるという点です。事前にアフィリエイターとコミュニケーションを重ねて、クオリティーコントロールをしていれば大きなリスクはないと言えるでしょう。
内容のまとめ
- アドアフィリエイトとは、広告を使ってアフィリエイトサイトへ集客をする手法で、略して「アドアフィ」と呼ばれることもある
- 一般的な個人ブログ等はSEOで集客をしているが、アドアフィリエイトは広告で集客している点が異なる。アフィリエイトの仕組み自体に違いはない
- アフィリエイトサイトへの集客方法は大きく4つに分けられ、アドアフィリエイト、SEOアフィリエイト、SNSアフィリエイト、メルマガアフィリエイトがある
- アフィリエイターから見たアドアフィリエイト最大のメリットは、再現性高く利益を生み出す仕組みを構築できること
- デメリットは、参入障壁が低く競争率が激化すること。すぐに利益が出なくなる可能性がある
- 広告主がアドアフィリエイトを利用すれば、リスクなくコンバージョンを最大化できるため、集客の拡大局面において使わない手はない