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広告運用のスキルを活かして副業を始めたいと思っていることでしょう。デジタル広告は右肩上がりの成長を続ける成長市場であり、広告運用ができる人材が不足している企業は多いです。
実際に私自身も広告運用における副業の発注側・受注側の両方を経験しています。
発注側としては、本業の会社で広告運用の人員が不足した際に副業人材に任せたことがあります。また、受注側としても、自分で広告運用の案件を副業で行なっていました。
双方の立場を経験して言えることは、広告運用はWebマーケターにとって良い副業になるだろうということです。依頼する側からしてもアウトプットを出してもらえれば不満はありませんし、受ける側も副業としては十分な単価で仕事ができるからです。
本記事では広告運用の副業がおすすめな理由を最初にお伝えした上で、広告運用の副業で求められるスキル、単価の相場、副業案件の取り方について具体的に解説していきます。
あなたも本記事を読んで、広告運用の副業を始める一歩を踏み出しましょう!
目次
広告運用の副業がおすすめな理由
Webマーケターとして広告運用の実績があるのであれば、副業はおすすめしたい選択肢です。
その理由は以下の3つです。
- リモートワークOKな案件が多い
- 拘束時間がなく、時間に融通を付けやすい
- 報酬形態のパターンが豊富
リモートワークOKな案件が多い
まず1つ目ですが、広告運用の副業はリモートワークOKの案件が多いです。実際に仕事をしている方は分かると思いますが、リモート完結で問題なく成立します。
週に一度、進捗確認のためのMTG等が設けられるケースが多いですが、これもオンラインで実施できます。
本業もリモートワークOKの会社であれば、自宅にいながら本業が終わり次第すぐに副業に切り替えることもできるでしょう。
拘束時間がなく、時間に融通を付けやすい
2つ目は拘束時間がなく、時間に融通を付けやすい案件が多いことです。
拘束時間のある副業だと、例えば毎週土日の10時から15時までに稼働が必要といった具合に予めいつ稼働するかが決められています。
しかし、広告運用の副業だとこういった拘束がない案件も多いため、平日の夜や土日など好きな時間に作業をすることができます。スケジュールを自由に決められるのはストレスも少なくて嬉しいですよね。
その代わり、アウトプットで結果を出す必要がありますが、腕に自信のある方にとっては自由にスケジューリングできる方が魅力的なはずです。
報酬形態のパターンが豊富
広告運用案件の報酬形態は主に下記3パターンあります。
- 広告運用額×◯%
- 月給制
- 稼働時間×時給
1つ目の「広告運用額×◯%」の報酬形態が稼げる金額としては大きくなる傾向にあります。運用する広告予算が大きくなればなるほど、報酬額も膨れ上がっていくからです。
しかし、この契約を結ぶためには営業力が必要になるため、副業初心者の方は「月給制」や「稼働時間×時給」の報酬形態から始めて、自信が付いてきたら強気の交渉をしていくのが良いでしょう。
このように、報酬を上げていける構造があるのは魅力的ではないでしょうか。
報酬相場については後ほどにも詳しく解説します。
広告運用の副業に求められるスキル
次に、広告運用の副業をする際に求められるスキルについて見ていきましょう。
本記事を読んでいる方は、本業でも広告運用を行なっている方が多いと思うので、本業で使うスキルと同じと考えれてもらえればOKです。
具体的には下記の4つです。
- 広告戦略の立案
- Web広告運用
- クリエイティブディレクション
- 分析・レポーティング
広告戦略の立案
1つ目は広告戦略の立案です。
案件に携わってまず最初にやるべきことは、クライアントの課題や目指すべきゴールを理解することです。広告に予算を使って何を成し遂げたいのか、MTGを通じてしっかりヒアリングしましょう。
多くの場合、新規顧客の獲得数を最大化したいと言うものだと思います。抽象度の高いお題に対して解決策の方針を定めるのがあなたの重要な仕事になります。
具体的には下記のような項目を決めていきます。
- ターゲットの選定(誰に対して広告を出すか?)
- 目標CPAの算出(顧客単価がいくらであれば利益を出せるか?)
- 媒体の選定(どの媒体に広告を出すか?)
- 予算の配分(どの媒体にいくら使うか?)
- クリエイティブの企画(どんな訴求をするか?)
これらを企画して、クライアントに納得してもらうことが広告戦略の立案です。
Web広告運用
当然ながら、Web広告運用の実務スキルがなければ広告運用の副業はできません。
Web広告と言っても色んな媒体がありますが、担当できる幅が広ければ広いほど案件の単価を上げられる可能性が高いです。担当できる業務領域が広くなるからという理由もありますが、それ以上に引き出しの数が多い方が成果を上げやすくなるからです。
例えば、Facebook広告しか運用経験がなければFacebook広告をいかに改善するかという打ち手しか実行できません。
しかし、クライアントの要望が新規顧客を増やしたいことであれば、アフィリエイトやリスティング広告の方が課題解決できる打ち手になるかもしれません。多くの選択肢の中から最善の打ち手を実行できる方が成果を上げられる可能性が高まりますよね。
具体的なスキルセットとしては、下記のWeb広告を全て担えるのが最善です。
- リスティング広告(Google / Yahoo!)
- アフィリエイト広告
- SNS広告(Facebook / Instagram / Twitter / LINE / YouTube / TikTok)
- アドネットワーク広告
- 動画広告
クリエイティブディレクション
クリエイティブは広告運用の成果を左右する最も重要な要素の一つです。広告運用の副業を担う場合、クリエイティブの企画も担当範囲になることが多いでしょう。
クリエイティブを企画する上では、クライアントの商品が誰のどのような課題を解決しているのかを理解することが大切です。また、過去に広告運用をしたことがあるのであれば、効果の良かった(悪かった)クリエイティブについてもヒアリングしましょう。
バナーだけでなく動画クリエイティブのディレクションもできるとベストです。
分析・レポーティング
最後は分析・レポーティングスキルです。
広告運用の副業では、ある程度裁量を持って仕事を任せてもらえることが多いですが、その分クライアントへのレポーティングは必須です。
最低限、下記の項目は整理されている必要があるでしょう。
- 立てた仮説
- 実施した施策
- 数値結果
- 結果に対しての考察
- 今後のアクション
結果を出すことが何よりも重要ですが、結果が出なくても仮説が外れた理由や改善に向けてのアクションを明快に説明できなければいけません。
広告運用の副業単価相場
広告運用の副業相場は、案件をどのように取ってくるかで異なります。
大きくは下記の2種類があります。
- 企業との直契約
- エージェント経由の契約
それぞれのケースでの単価相場を見ていきましょう。
企業と直接契約する場合の単価相場
企業と直接契約をするためには自分で営業をする必要があり、営業力・交渉力によって単価が変動します。
例えば、私のケースでは知り合い経由で案件を受注したため、企業との直接契約でした。企業との話し合いの上、報酬は月額固定の20万円という形になりました。稼働時間は週に5~10時間程度です。
もし、3案件同時に受注した場合、月20万×3案件で月60万円になります。
また、広告代理店に広告運用を委託する場合、一般的に広告運用額の20%が手数料として取られます。これを副業の場合でも当てはめると、月の運用予算300万円の場合、300万円×20%で月60万円の収入になります。
「広告運用額×20%」という契約にすれば稼げる金額は青天井になるのです。全ては契約する企業との交渉次第です。
エージェント経由で契約する場合の単価相場
エージェントとは「Workship」や「カイコク」のような企業と副業をしたい個人をマッチングするサービスのことです。
エージェント経由で契約する場合は、基本的には時給換算の報酬形態になります。私が見てきた相場としては時給3,000 ~ 5,000円のレンジが多いと感じます。
仮に時給が4,000円の案件を週10時間コミットした場合、月に16万円稼げる計算です。副業収入としては十分な金額ではないでしょうか。
収入が労働時間と比例する形になりますが、営業をしなくて済むのが大きなメリットです。
広告運用の副業案件を取るには
広告運用の副業を始めようと思った時に、大きな障壁となるのが案件をどう獲得するかという点だと思います。
ここでは下記4つの方法を紹介します。
- 知り合いに声を掛ける
- インバウンドマーケティングをする
- クラウドソーシングを活用する
- 副業エージェントを活用する
このうち、企業と直契約を結べるのは上2つで、仲介サービス経由になるのが下2つになります。
知り合いに声を掛ける
知り合いで案件を紹介してもらえそうな人がいれば、まずはそこから声を掛けるのが良いです。具体的には下記どちらかの知り合いがいるとベストです。
- 経営者の知り合い
- 個人で仕事をしているWebマーケターの知り合い
経営者であれば、自社の決裁権を持っているため経営者の一声で仕事が決まります。もし顧客獲得の課題に直面していたら、あなたの力を必要としてくれるかもしれません。
また、Webマーケターは副業をしたり独立する人も多いため、個人で仕事をしているWebマーケターに案件を紹介してもらうというのも一つの手です。もし捌ききれない量の仕事を持っていたら、紹介してくれる可能性があります。
キャリアSNSと呼ばれるYOUTRUST(ユートラスト)に登録してみるのも良いでしょう。副業意欲が可視化されるので、広告運用ができる人を探している知り合いから声が掛かるかもしれません。
いずれにしても、知り合いからの紹介はあなたに信用があることが大前提になります。知り合い経由で案件を獲得できれば、仕事を進めやすいことは間違いないので、日頃から本業の仕事で実績を積んで信用を蓄積しましょう。
インバウンドマーケティングをする
2つ目の方法は、インバウンドーマーケティングをすることです。
インバウンドマーケティングとはつまり、相手からあなたに依頼がくるように仕向ける手法です。あなたに目立った実績やノウハウがあるのであれば、自分のブログやSNSで情報発信をしてフォロワーを獲得しましょう。
そして、仕事を受け付けていることを公表することで、あなたに仕事を依頼したいと考える人が出てくるでしょう。
インバウンドで案件を獲得することのメリットは、あなたが主導権を握れることです。単価の交渉や仕事の進め方もスムーズにいくでしょう。
自分のメディアを育てるのに時間はかかりますが、これは企業も良く取り入れている手法です。例えば、広告代理店がノウハウを発信するブログを運営しているのも、インバウンドで顧客を獲得するためです。
もし自分のブログを開設したいという方は、下記の記事がオススメです。記事に沿って進めていくだけで、数十分もあればワードプレスブログを開設できます。
【ConoHa WING】ワードプレスの始め方を初心者向けに解説クラウドソーシングを活用する
3つ目の方法は、クラウドソーシングを活用する方法です。
多くの人が最初に思いつく案件の取り方かもしれません。クラウドソーシングを活用するメリットは誰もが今すぐに案件探しを始められる点です。
一方で、参入障壁が低い分、価格競争になって単価が低くなりがちな構造であることがデメリットです。
とは言え、副業初心者が最初の案件として始める分には良い選択肢になると思います。最初は単価が低くなってしまっても、経験を積むことで要領が掴め、次から単価の高い案件にチャレンジする自信が身につきます。
クラウドソーシングで探すのであれば、クラウドワークスかランサーズを利用すればOKです。広告運用で絞るとかなりの数の案件が見つかるのでぜひ一度検索してみてください。
副業エージェントを活用する
4つ目の方法は副業エージェントを活用することです。
副業エージェントとは、副業で広告運用を任せたい企業と副業をしたい個人をマッチングしてくれるサービスのことです。最近、このタイプのサービスが増えています。
あなたの代わりに副業エージェントが企業に紹介してくれたり、スキルがマッチする案件をあなたに紹介してくれるなど、営業をしなくて済むのがメリットです。
企業にアピールできるだけの実績があることは前提となるので、スキルや経験に自信のある方はぜひ利用してみてください。今すぐの利用意志がなくても、登録しておくだけで新着案件がメールで知らされるので少しでも興味があればあまり登録しない理由はありません。
次に、広告運用の副業が探せるエージェントを紹介していきます。
広告運用の副業が探せるエージェント5選
ここからは、広告運用の案件が探せる副業エージェントを5つ紹介します。
Workship(ワークシップ)
Workship(ワークシップ)は、ITスキルを持ったプロフェッショナルとプロジェクトをマッチングするスキルシェアサービスです。土日のみ、週1稼働、複業など多様な働き方からプロジェクトを探すことができます。
広告運用の経験や実績が十分にあり、そのスキルを活かして副業でも稼いでいきたい方におすすめのサービスです。
アプリもリリースされているので、一度登録をしてしまえば気軽に案件を探せます。
Anycrew
Anycrew(エニィクルー)はフリーランス・副業人材と企業のマッチングサービスです。特に事業開発やマーケティングの案件数が多いことが特徴です。
その他にも下記のような案件の特徴があります。
- 週3日以下の稼働の案件が全体の約7割
- 約8割がリモートOK
- 単発ではなく長期継続案件が中心
Facebookアカウントで登録をすると、案件一覧が表示され興味のある案件に応募できます。また、興味を持った企業からのスカウトが届くこともあるので、登録するだけでも価値があります。
カイコク
カイコクは日本全国のマーケター・デザイナー向けの複業マッチングサービスで、マーケターが選ぶ複業・転職マッチングサービスでNo.1を獲得しています。
カイコクは私も登録していますが、自分のスキルに合った案件の募集が開始したタイミングで、事務局スタッフが都度メールで紹介してくれるのがとても良いです。
副業の案件を探すのであれば、とりあえず登録しておいて損はないサービスです。
シューマツワーカー
シューマツワーカーはサービス名のとおりスキマ時間にできる副業案件を探せるサービスです。案件マッチング時にはコンシェルジュがクライアントとの交渉をサポートしてくれるので副業初心者も安心できます。
案件の特徴も下記のとおりで、副業を始めるには十分な環境が揃っています。
- 週10時間から月10万円以上稼げる案件が豊富
- 案件の90%以上がリモートワークOK
また、新規案件が発生したらメールで紹介してくれるので、都度チェックして興味のある案件に応募するという動き方も可能です。
プロの副業
プロの副業はプロ人材の為の本業スキルを活かした副業紹介サービスです。
公式サイトのトップでも強調されているように、デジタルマーケティングの案件が多数あります。「本業を超える副業」というキャッチコピーからも伝わりますが、全体戦略・上流設計のようなチャレンジングな仕事がメインであることが特徴です。
経営陣とコミュニケーションを取りながら進める案件も多く、広告運用の実務だけでなく、事業戦略や新規事業開発などの上流の業務にもチャレンジしていきたいという方におすすめです。
未経験でも広告運用の副業はできる?
結論、未経験でいきなり広告運用の副業を始めることは難しいです。独学で勉強していたとしても実務経験がなければ案件を取ることはできないでしょう。
実務経験を積むためには、一度Webマーケターとして就職・転職するのが現実的な路線だと思います。なぜなら、広告運用は個人で実績を積むハードルが高いからです。
例えば、SEOコンサルの副業であれば、個人でブログを運営して実績を出せば受けることもできるでしょう。
しかし、広告運用は広告を運用するために必要なお金を個人で捻出できません。仮に月に数万円運用出来たとしても、企業が運用するような何百万、何千万という金額は不可能です。
一つ転職以外で選択肢があるとすれば、Webマーケティングスクールに通うことです。Webマーケティングスクールは未経験から数ヶ月で仕事ができるスキルを身につけることができます。
中でもWannabe Academyには唯一、クライアントワークを通じて実務経験を積むことが学習カリキュラムに組み込まれています。
Wannabe Academyが保有する案件に携わることで、履歴書に「実務経験あり」と書けるようになるのです。実際に、Wannabe Academyを卒業後に副業を開始している方も実際にいらっしゃいます。
スキル習得と合わせて実務経験を身に付けたい方は、一度個別相談会に参加してみてください。
もし、広告運用以外のWebマーケティング領域における副業についても知りたい方は下記の記事をご覧ください。案件の取り方や始め方も解説しています。
内容のまとめ
- 広告運用の副業がおすすめな3つの理由
- リモートワークOKな案件が多い
- 拘束時間がなく、時間に融通をつけやすい
- 報酬形態のパターンが豊富
- 広告運用の副業に求められるスキル
- 広告戦略の立案
- Web広告運用
- クリエイティブディレクション
- 分析・レポーティング
- 広告運用の副業単価相場
- 企業との直接契約の場合は営業力が重要になり、営業力次第では広告予算の20%を報酬とするなど上限を引き上げていくことができる
- エージェント経由の場合は時給になることが一般的で、レンジとしては3,000~5,000円が多い
- 広告運用の副業案件を取るには
- 知り合いに声を掛ける
- インバウンドマーケティングをする
- クラウドソーシングを活用する
- 副業エージェントを活用する
- 広告運用の副業が探せるエージェント5選
- Workship(ワークシップ)
- Anycrew
- カイコク
- シューマツワーカー
- プロの副業
- 未経験でも広告運用の副業はできる?
- 結論、実務未経験だと難しいので、一度Webマーケターとして就職・転職するのが現実的な路線
- 転職以外の手段だとWebマーケティングスクールに通うという選択肢があり、中でも唯一実務経験が積めるWannabe Avademyがおすすめ