デジタル化が進み、Webマーケターに興味を持つ人も増えています。もし新しい仕事に挑戦するのであれば、前もってその仕事のやりがいや魅力的な部分を知りたいですよね。
実際に筆者も6年間Webマーケティングの仕事に携わり、メンバークラスから責任者クラスまで経験してきました。当然、辛いこともありましたが、それ以上にやりがいや魅力に感じることが多かったです(でなければ6年も続けていません)。
本記事では、これからWebマーケティングの仕事を始めたいと考えている方に、Webマーケティングのやりがいや魅力を存分に知って欲しいと思っています。
筆者自身の経験を元に執筆していくので、ぜひ参考にしてみてください。また、後半ではWebマーケティングの大変な面にも触れた上で、どんな人におすすめしたい仕事かも解説しています。
目次
Webマーケティングのやりがい・魅力を感じる瞬間
まずはじめに、Webマーケティングの仕事をしていてやりがい・魅力に感じる瞬間を6つ紹介します。
お客様への影響をダイレクトに感じられる
1つ目は「お客様への影響をダイレクトに感じられる」ことです。
マーケティングは「人を動かす」仕事でもあります。どれだけ良い商品を作ったとしても、それを顧客に知ってもらわないと売れることはありません。
私はWebマーケティングの仕事を始めた頃、ドキドキしながら広告を出し、最初に商品が売れた時はとても興奮しました。そして、商品を利用したお客様から「買って良かった」という声を聞けた時はこの上ない喜びを感じたのを今でも覚えています。
やりがいを感じるために大事なことは、心から良いと思える商品であるかという点です。自分が良いと思える商品でなければ、商品が売れた時にやりがいを感じることは難しく、仕事の結果にも繋がらないでしょう。
経営に直接影響を与える仕事ができる
2つ目は「経営に直接影響を与える仕事ができる」ことです。
多くの企業では、商品の宣伝・プロモーションに使う「広告予算」を確保しています。この広告予算をどのように活用していくかを決めるのがWebマーケターの重要な仕事です。
例えば、クリエイティブ制作をしてWeb広告配信をする、自社でYouTubeを立ち上げて動画編集を外注する、など使い方次第でビジネスの成果を大きく左右します。
業界によっては、広告費比率が売上に対して数十%にも上ることもあり、広告予算を使って全く売上増加に繋がらなければ経営に大ダメージを与えることになります。
逆に、使った広告費以上に売上を増やすことができれば、ビジネスは大きく成長し、経営にも大きな貢献をすることができます。
創意工夫の余地が大きい
3つ目は「創意工夫の余地が大きい」ことです。
先述したように、Webマーケティングは会社から割り当てられた広告予算を使ってプロモーションを行います。この広告予算を使って、どんなプロモーションを企画するのかはWebマーケターの腕にかかっています。
責任者レベルであれば、本当にゼロからプロモーションの方針を決めて実行に移す必要があります。メンバーレベルであっても、例えば広告の訴求を何にするかなど、自分のアイデアを反映させることができます。
このように、創意工夫の余地が大きく、自分のアイデア次第で売上に直接影響をもたらせる点が大きなやりがいです。
若者でも活躍できる(むしろ若者が有利)
4つ目は「若者でも活躍できる」ことです。
Webマーケティングはデジタルに特化したマーケティングであり、感度の高い若者の方が最新情報やトレンドをキャッチアップできていることも多いです。
昔は広告と言えばテレビや新聞などのマスメディアが主で、大きな広告予算を持った会社に入るしかありませんでした。しかし、Webマーケティングはベンチャー企業や個人事業に近い会社でも実施できます。
例えば、Web広告のアカウントは誰でも1円から配信することが可能ですし、SNSは今すぐにアカウントを開設して投稿することができ、ブログもワードプレスを使えば簡単に立ち上げられます。
初手のハードルが限りなく低く、コストもかからないとなれば、学習スピードが速く行動量のある若者の方がむしろ有利な領域と言っても過言ではありません。
食いっぱぐれないスキルが身につく
5つ目は「食いっぱぐれないスキルが身につく」ことです。
Webマーケティングのスキルを習得すれば、会社に依存せず副業や独立して仕事をすることも可能です。筆者も副業で複数の会社のWebマーケティング支援をしたり、自分でスモールビジネスを立ち上げています。
本業で実績を積んでいる必要はありますが、スキルと実績さえあれば、Webマーケティングの需要は高く仕事に困ることはないでしょう。
特に、Web広告かSEO対策のスキルは需要が高く、この2つのどちらかのスキルで誰にも負けない自信をつけておくことをおすすめします。
パソコン1台で場所を選ばずに仕事ができる
最後6つ目は「パソコン1台で場所を選ばずに仕事ができる」ことです。
パソコン1台で~~と書くと、なんだか胡散臭そうに聞こえるかもしれませんが、今はWebマーケターに関わらず、デスクワーカーはリモート環境で働く機会は増えていると思います。
Webマーケティングも例に漏れず、場所を選ばずに仕事ができます。筆者が勤めている会社も出社とリモートを織り交ぜた勤務体系となっており、自宅やカフェで仕事をすることも多いです。
副業や独立をする場合でも、リモートで仕事ができる案件も多く、自由な働き方をしたい方には魅力的な仕事だと思います。
Webマーケティングのやりがいを感じるには時間がかかる
ここまでWebマーケティングのやりがいや魅力について、たくさん書いてきましたが、実際に未経験からWebマーケティングの仕事を始めた時、これらのやりがいや魅力を感じるには時間がかかるかもしれません。
なぜなら、スキルも経験もない状態では不安しかないからです。不安がある状態ではやりがいや魅力を感じることは難しく、まずは不安を自信に変えていかなければいけません。
自信を得るためには、以下の2ステップを踏む必要があります。
①誰にも指示されずとも業務を遂行できるスキルを習得する
②①のスキルを備えた上で、結果を出す
つまり、自分の力で結果を出したという経験が必要になります。この成功経験を得て初めて、自分の力でやってやったという自信になり、上記で解説してきたやりがい・魅力に繋がっていきます。
よって、Webマーケティングの仕事を始めてみたけれど、あまりやりがいを感じないと悲観する必要はありません。未経験からスタートして結果を出すのに、どんな人でも最低3ヶ月~半年程はかかると想定しておいてください。
このことを知っておくだけでも気持ちが楽になり、近い将来、やりがいや魅力に気づける人が増えると信じています。
Webマーケティングは大変なことも多い
Webマーケティングの仕事のやりがいや魅力を解説してきましたが、ここからは一転して、Webマーケティングの大変なところにも触れていきたいと思います。
実際、Webマーケティングは大変なことが多いです。やりがいや魅力だけを知って飛び込むのも悪くないですが、大変なことも知った上で飛び込んだ方が後々のギャップが小さくて済みます。
ここでは、特に筆者が大変だと感じる4つの点について解説します。
数字で結果が求められる
まず1つ目は「数字で結果が求められる」です。
Webマーケティングは結果が全て数字で可視化されます。
- 利益目標
- 売上目標
- 広告経由の顧客獲得単価
- YouTubeのチャンネル登録者数
- ブログのPV数
こういった具合です。
筆者もマーケターとして仕事をする上で、会社から課されるミッションは常に数字です。これの達成度合いによって評価を下されます。
営業の仕事なども数字で評価されることが多いと思いますが、Webマーケティングも同様に数字で評価されることは理解しておきましょう。非常にシビアな環境で仕事をすることになり、数字のプレッシャーを背負うことは大変です。
今持っている知識がすぐに廃れる
2つ目は「今持っている知識がすぐに廃れる」ことです。
Web広告やSNS、SEOなどのWebマーケティング領域は数ヶ月もあれば新しい情報が出てくるので、キャッチアップが大変です。
変化が激しい理由は「特定の企業がルールを変えられる」からです。例えば、SEOは検索エンジンで上位表示を獲得する技術のことですが、どのWebページを上位に表示するかはGoogleの運営会社が作ったアルゴリズムによって決定されます。
そして、このアルゴリズムは年に数回、大型のアップデートが行われルールが変わります。
もし、SEOのようにWebマーケティングの特定の領域の専門家を目指す場合はオタク的なのめり込みが必要です。
驚くほど施策を外す
3つ目は「驚くほど施策を外す」ことです。
これは本当に一瞬心が折れかけます…!
筆者も絶対にいけると思って1~2ヶ月入念に仕込んだ施策が、リリースしてみると全くの無風だったという経験を何度もしました。筆者が無能だった可能性もあるのですが、ユニクロの柳井社長でさえ「一勝九敗」という本を出すほど、ビジネスは勝つことが難しいです。
筆者もたくさんの優秀な方と仕事をしてきましたが、施策を100%当てられる人は見たことがありません。大なり小なり、必ずどこかで失敗をしています。
Webマーケティングは常に新しい施策を企画して世の中にリリースしていかないといけません。上手くいかないことが続くとメンタル的にも大変ですが、落ち込む暇もなく上手くいくまで試行錯誤を続ける必要があります。
仕事内容が超絶地味
4つ目は「仕事内容が超絶地味」なことです。
マーケティングに幻想を抱いている人こそ、このギャップに悩んで大変かもしれません…。マーケティングの実態は華々しさとは対極にあると思ってもらった方がいいです。
例えば、代表的な仕事を挙げると下記のようなものがあります。
- 管理画面をポチポチしながらWeb広告をチューニング
- ユーザーの属性データをエクセルを使って分析
- 施策を実行するために様々な関係部署と会議をして調整
- メディアを立ち上げるためにSEO記事を執筆
どれも地道な作業であることが分かっていただけるのではないでしょうか。
有名人を使ったプロモーションは一定の売上規模がないとできませんし、もし実施する場合も実施に至るまでの地道な準備が9.9割を占めます。
その他にも、マーケティングの仕事で辛いと感じる瞬間を以下の記事にまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。
Webマーケティングの仕事をおすすめする人
Webマーケティングのやりがいと大変なところを踏まえて、どんな人におすすめできる仕事なのかを解説していきます。
将来、経営人材を目指したい意欲のある人
将来、経営人材を目指したい意欲の高い人にはおすすめの仕事です。
マーケティングは経営の根幹となる機能であるため、その中心で仕事をすることは将来、起業するにしても経営陣になるにしても必ず役立ちます。
- 利益確保のために広告費をどれくらい使えるか?
- 顧客獲得単価がいくらなら利益が出せるか?
- 広告費を使うことで売上を伸ばせるか?
など、マーケティングがコントロールしている数字は、会社や事業の重要指標である売上や利益に直結します。
まずはWebマーケターとしてキャリアをスタートし、「マーケティング責任者→事業責任者→経営」とステップアップしたり、「Webマーケター→独立・起業」という形で経営人材になれます。
数字を伸ばす・改善することに楽しさを感じる人
数字を伸ばす・改善することに楽しさを感じる人もWebマーケティングの仕事はおすすめです。やはり、Webマーケターになって苦労する人の多くは、数字へのプレッシャーからきます。
よって、数字にコミットすることを楽しめる人でないと難しいかなと感じます。
過去の仕事で数字と向き合って、それを楽しいと感じた経験がある人や、事業や売上の改善に直結する仕事をした時に喜びを感じたことがある人は向いています。
とにかくビジネスパーソンとして成長したい人
特に20代に多い例で、明確にやりたいことはないが、ビジネスパーソンとして早く成長したい人にもWebマーケティングの仕事は向いていると思います。
「事業が人を育てる」と良く言いますが、筆者もこれには同意で、事業を伸ばした経験があると人よりも早く成長できると思います。
Webマーケティングは集客や新規売上が目標になるので、Webマーケティングで結果を出すことと事業の成長がある程度比例します。よって、事業を伸ばすための肌感を掴めることに加えて、事業を伸ばしたという自信を得られます。
論理的に議論するのが得意な人
Webマーケティングの仕事は感覚よりも論理的に思考できる人の方が成果を出しやすいです。企画を通すためには論理的に説明できる仮説が必要です。
以下の2つの提案を見てください。
✖️ これが刺さりそうだから広告はA訴求でいきたい
◯ 仮説がこれなので広告はA訴求でいきたい。仮説の根拠はこちらです
下の提案の方がデータを用いて根拠が示され、広告A訴求でいくことの納得感が高いです。
このように、常に論理的に人に説明をする力が求められるため、相手を納得させて仕事を進めることが得意な人は向いています。
この他にもWebマーケティングの仕事に向いてる人の特性を以下の記事にまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。
未経験からWebマーケティング業界に転職するには?
最後に、Webマーケターを目指したい方のために、未経験からWebマーケティング業界に転職する方法を3つ解説します。
転職エージェントに登録する
すぐにでもWebマーケターとして働き始めたい人は、今すぐ転職エージェントに登録して求人を紹介してもらいましょう。
転職エージェントを活用すれば、自己分析・求人紹介・書類添削・面接対策まで一貫してサポートを受けられます。
最初に登録すべきおすすめ転職エージェントは以下です。
・リクルートエージェント | 転職支援実績No.1
転職エージェントの中で最も実績が出ており、必ず登録すべきサービスの1つ
・doda | 転職者満足度No.1を獲得
転職エージェントと転職サイトの両方を提供しており、利用者の満足度が高いことが特徴
・マスメディアン | 広告業界に特化した転職エージェント
マーケティング・クリエイティブ職の転職でNo.1クラスの実績
独学で学んでから転職する
2つ目は、独学で学んでから転職する方法です。
もし、自分がWebマーケティングの仕事に向いているか不安…という方は、先に独学をしてみるといいでしょう。Webマーケティングがどんなものなのか雰囲気が掴めると思います。
最初のとっかかりとしては本を1冊読んでみてください。
おすすめは「ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング」です。Webマーケティングの概論から具体的な実践手法まで網羅的に学べます。
より本格的に実践してみたい場合は、ほとんどコストを掛けずに済むブログ運営がおすすめです。今日からWebマーケティングを実践することができます。
Webマーケティングを学ぶのにブログが最適である理由【始める手順も解説】スクールに通ってから転職する
3つ目は、Webマーケティングスクールに通ってから転職する方法です。
Webマーケティングスクールに通うことで、独学以上に効率的にスキルを身につけることができます。数十万円以上と値は張るものの、洗練された学習教材や現役マーケターの講師からサポートを受けられます。
即戦力マーケターまでとはいきませんが、確実に初学者を脱するレベルには到達できます。
転職を目標とする場合は、転職実績で圧倒的な「マケキャンbyDMM.com」がおすすめです。運営会社がDMMという点も安心材料です。
また、受講期間中に実際に企業案件をこなして実務経験が積めるスクールとして「Wannabe Academy」や「Be Marketer」があります。まだ転職するかは決めかねている方や、副業・独立を目指す方はこの2つの方が向いているでしょう。
まずは各スクールの無料カウンセリングに参加してみてください。
内容のまとめ
Webマーケティングの仕事のやりがい・魅力、逆に大変なところについて話してきました。
- 事業を伸ばしたいという意欲のある人
- 数字に執着することを楽しめる人
- 人を動かす仕事に興味がある人
こういった人は、Webマーケティングの仕事でも結果を出して楽しむことができるでしょう。記事の中でもお伝えしたように、結果が出るまではやりがいを感じることも少ないため、その壁を乗り越える必要があります。
自分に向いているか不安な方は本を読んだり、スクールに通って向き不向きを確認するのも良い選択肢だと思います。